第35回大会のおしらせ

日本思春期青年期精神医学会

第35回大会および一般演題募集のご案内

日本思春期青年期精神医学会第35回大会を下記の要領で開催いたします。コロナ禍を契機として、現代の若者はオンライン授業・在宅ワークなどにより、学校や職場に通い教師や友達と触れ合いながら人間関係を育むといった従来の居場所づくりの機会を失いつつあります。他方、ICT技術の発展により、SNS・オンラインゲーム・メタバースといったバーチャルな空間が新しい居場所として台頭してきました。こうしたリアルとバーチャルの狭間を生きる現代の若者は、どのようにして物理的そして心理的な居場所を獲得するのでしょう。現代社会は、こころの居場所づくりの危機として新しい精神病理を生んでいるのかもしれませんし、他方でこころを病む人々にとってこころの居場所づくりのチャンスかもしれません。家族で囲んだコタツ・蒸し暑い教室といったリアルで人間くさい居場所を経験することなく思春期青年期をすごす若者が台頭しつつある現代、改めて、「こころの居場所」の形成とその課題について皆さまと考える機会になればと思います。本大会は現地参加に加えてWeb参加も可能です。オンデマンド配信コンテンツも充実しています。会員の皆様のご発表とご参加を心よりお待ち申し上げます。

日本思春期青年期精神医学会 会 長 松田 文雄

第35回大会長 加藤 隆弘

 

 

会期:2023年7月22日(土曜日)〜23日(日曜日)

会場:九州大学医学部百年講堂

〒812-8582 福岡県福岡市東区馬出3-1-1

 

(会期中、世界水泳選手権が福岡で開催され、航空券やホテルの手配困難が予測されます。現地参加の方はお早めにご予約をおすすめください。)

 

大会テーマ:『現代若者のこころの居場所づくり:リアルとバーチャルの狭間で』

大会ポスターはこちら

 

第1日目 7月22日(土)

開会式   9:50〜10:00(現地のみ)

一般演題    10:00〜12:30(現地のみ)

昼休み・学会合同委員会 12:30〜13:30(現地のみ)

総会 13:30〜14:00(現地参加の会員のみ参加可能)

 

シンポジウム 14:00〜17:00(ハイブリッド配信)

テーマ:『居場所づくりの病理を再考する』

座長:松田 文雄(松田病院)

シンポジスト:

近藤 直司(大正大学)「ひきこもりと居場所」

池田 暁史(大正大学)「ナルシシズムと居場所」

補永 栄子 (クリニックおぐら)「思春期家族の虚像と実像―サザエさんはかく語りき」

指定討論:

白波瀬 丈一郎(東京都済生会中央病院)

西 見奈子(京都大学)

 

特別講演   17:10〜18:10(ハイブリッド配信)

テーマ:『ネット文化と「見るなの禁止」』

発表者:北山 修(白鴎大学学長)

 

オンデマンド教育講演『こころの居場所づくりの達人たちに学ぶ』の紹介(ダイジェスト動画配信)

18:15〜18:30

相田 信男(群馬病院名誉院長)「病棟がこころの居場所になるとき」

齊藤 万比古(母子愛育会愛育相談所所長)「不登校支援と居場所」

松木 邦裕(京都大学名誉教授)「居場所とネガティヴ」

(学会初日7月22日から8月31日まで視聴可能)

 

 

大会第2日目:7月23日(日曜日)

ワークショップ1  9 : 30〜12:30(ハイブリッド配信)

テーマ『居場所づくりから若者のこころの支援を考える』

座長:平野直己(北海道教育大学)

発表者:

渡部 京太(群馬病院)「グループによる居場所づくり」

坂本 真士(日本大学文理学部)「新型/現代型うつ=対人過敏&自己優先的な若者の居場所とは」

浅海 道子(特定非営利活動法人JACFA/福岡市ひきこもり成年地域支援センター)「メタバースを活用したひきこもりの居場所づくり」

指定討論:

増尾 徳行(ひょうごこころの医療センター)

大橋 良枝(聖学院大学)

 

ワークショップ2  9 : 30〜12:30(現地のみ)

テーマ『母子の居場所づくりによるこころの発達の支援』

座長/オーガナイザー:生田 憲正(クリニックおぐら)

山下 洋(九州大学病院)

発表者:

立花 良之(国立成育医療研究センター):

「周産期・育児期に医療・保健・地域などで支える親子の居場所」

鈴木 佳子(クリニックおぐら)「母子をコンテインメントする治療空間の創造」

山下 洋(九州大学病院)「逆境下にある親子への支援 -アタッチメントと居場所をめぐって―」

池崎 一心(母子生活支援施設 百道寮)「母子生活支援施設での母子の居場所作り」

 

市民公開プログラム 13 : 30〜16 : 30 → 13:30〜16:00(ハイブリッド配信)

テーマ『若者のこころの支援:九州大学モデルの紹介』

発表者:

中尾 智博(九州大学医学研究院 教授)「溜め込みたいこころの支援」

黒木 俊秀(九州大学人間環境学府 教授)「きゅうくつなこころの支援」

神庭 重信(九州大学 名誉教授)「消えたいこころの支援」

コーディネーター:

加藤 隆弘(九州大学医学研究院 准教授)

 

オンデマンド限定・教育講演『こころの居場所づくりの達人たちに学ぶ』

(学会初日7月22日から8月31日まで視聴可能:「子どものこころ専門医制度」のポイントになります)

講師:

相田 信男(群馬病院名誉院長)「病棟がこころの居場所になるとき」

齊藤 万比古(母子愛育会愛育相談所所長)「不登校支援と居場所」

松木 邦裕(京都大学名誉教授)「居場所とネガティブ」

 

 

 

大会開催の概要と留意事項

・本大会は、現地とWeb配信(ハイブリッド配信とオンデマンド配信)を併用するハイブリッド開催といたします。

・オンデマンド配信とは、事前の収録された講演等の動画をご自分のパソコン等で、一定の期間、見たい時に見たいコンテンツをインターネット上で自由に再生し、視聴していただく形式のことです。今回、オンデマンド限定の教育講演をオンデマンド配信します。視聴期間は7月22日から8月31日までです。

・ハイブリッド配信とは、現地での発表をライブにインターネット経由で配信する形式です。

・大会期間中のハイブリッド配信のプログラムについては、それぞれの発表者と指定討論者の発表までの録画映像を大会事務局で編集後にオンデマンド配信を検討しています(登壇者と調整中)。一部のプログラムは配信しない可能性があります。8月1日(予定)から8月15日まで視聴することができます。

・セキュリティに関する留意事項

アップロードされた発表データはダウンロードされないように設定し、参加者による録音・録画はご遠慮ください。ただし、参加者が個人的に外部機器を用いて録音・録画を行う行為を完全に防ぐことはできませんので、発表者の方はこの点をご留意のうえ、ご発表をご準備ください。

 

 

大会参加資格

以下のいずれに該当する方が参加できます。

・本学会の会員および研修会員

・医学、心理学的等の臨床的活動に携わり、守秘義務を負うことに同意できる方

・医学、心理学的等の臨床の大学院生で、守秘義務を負うことに同意できる方

非会員と大学院生の方は、当日、ご所属を証明するものをご提示ください。

 

参加費

会員(医師):15,000円

会員(医師以外):12,000円

非会員:12,000円

大学院生 : 5,000円

※「子どものこころ専門医制度」への参画・運営のため、医師会員の参加費が高く設定されています。

 

参加申込み方法
5月中旬から大会ホームページ(https:// jsap35fukuoka.jp)で申し込みを開始します。現地参加の場合もオンライン参加の場合も、参加費は同一です。オンライン参加に限らず現地参加の方も、ホームページからの申し込みと入金(カード決済)が必須となります。可能な限り事前申し込みをお願いいたします。

 

単位取得

・本大会は、日本精神神経学会精神科専門医更新単位取得が可能なプログラムとして承認されました(B群、【学会単位・機構単位(精神科領域講習)】として【3単位】の単位が付与されます)。現地参加の方は、当日受付で登録可能です。Webのみでの参加の方は、配信期間終了後に、視聴を確認した上、日本精神神経学会に申請いたします。

・本大会は、「子どものこころの専門医機構」から子どものこころ専門医認定更新講習として承認されました。シンポジウム、ワークショップ、特別講演、教育講演・市民公開プログラムを受講するにつき、それぞれ1単位が取得可能です。

 

※宿泊・交通費については、各自ご手配ください。会期中、世界水泳選手権が福岡で開催され、航空券やホテルの手配困難が予測されます。現地参加の方はお早めにご予約をおすすめください。

 

 

 

一般演題の募集要項

Ⅰ.演者は、共同演者も含めて原則として日本思春期青年期精神医学会員に限ります。

2.演題は以下の2種類とします。

・カテゴリーA:思春期・青年期精神医学・心理学領域における治療およびマネージメントを素材とした発表で、何らかの学問的主張を含むもの。加えて、発表の目的、経過、考察が述べられていること。

・カテゴリーB:思春期・青年期精神医学・心理学領域における実証的研究、観察研究、質的研究、心理検査を用いた研究など、通常の医学的・心理学的研究の方法を用いたもの。かつ、発表の目的、方法、結果、考察が述べられていること。

3.応募された演題の採否と発表順は、大会実行委員会で決定します。

4.応募原稿は、Windows版Microsoft Word 2010・2013・2016・2019で作成してください。

5.応募原稿には、演題名、演者名(連名の場合は、発表演者氏名の前に○をつけてください)、演者所属、応募者の連絡先、発表内容の要旨(800字程度)を記してください。演題名と演者名には、英文・英語表記を併記してください。特殊なフォントを使わず、文字の大きさは10.5ポイントにしてください。

6.応募に際しては、添付ファイルにて下記のメールアドレスに送付してください。

jsap35fukuoka@gmail.com(第35回大会事務局のアドレス)

7.メールのタイトル(件名)は「一般演題応募」としてください。

8.応募原稿が採択された場合、応募原稿は原則としてそのまま大会抄録集に掲載します。

9.一般演題は、発表20分、質疑応答10分を予定しています。

10.大会事務局でPCとプロジェクターご用意します。

ご用意するPCは下記の通りです。

OS:Windows10

アプリケーション:Windows版Microsoft Power Point 2010・2013・2016・2019

11.演題の応募期間は、2023年3月26日(日)から4月30日(日)までとします。

*5月14日まで応募期間を延長しました。

 

連絡先:日本思春期青年期精神医学会 第35回大会事務局

E-mail:jsap35fukuoka@gmail.com

 

学会の入会申し込みなどに本学会に関するお問い合わせは下記にお願いします。

日本思春期青年期精神医学会学会事務局

〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室

E-mail:jsap.gim@gmail.com

FAX:03-5379-0187

学会ホームページURL: http://jsaphp.com/

以上