大会について
設立総会以降、毎年本学会大会は開催されていますが、その開催地及びシンポジウムのテーマをまとめたのが、以下の表です。また、本学会大会では、よりpracticalでactualなテーマを論じる目的で、第7回大会よりワークショップも開催されています。
これらのテーマは、運営委員会における討議のうえで決定されています。ご覧いただくと、本学会の目指すものが何か、明確になるのではないかと思います。個別の精神障害と思春期青年期の関わりを述べたものや、思春期青年期の発達論を述べたものが多いのですが、治療論、治療技法について論じたものもあります。また、学校、家庭、社会、あるいは病棟などのそれぞれの環境における青年の姿や、問題点、それらに対する対応をテーマにしたものも採りあげられています。この20年のあいだに、少しずつテーマが変遷してきていますが、早い段階より発達障害に関連するテーマが論じられてきており、児童精神医学と重なり合うテーマも増えてきているのが最近の特徴です。また、すでに述べたとおり、本学会は一つの立場に偏らない包括的な見方をすることを目指していますが、現在は力動精神医学やシステム家族論に拠って立つメンバーが多いため、一般演題ではそれに関連したものが増えており、シンポジウムなどにもその傾向が反映しているといえるでしょう。
大会シンポジウムテーマ
1 | 思春期と青年期の発達と臨床 | 15 | 予防は可能か―学校不適応をめぐって |
2 | 強迫と思春期青年期心性をめぐって | 16 | 私の治療 |
3 | ティーンエイジャーと精神分裂病 | 17 | 思春期青年期の発達論とその臨床への応用 |
4 | チーム医療に向けて―思春期青年期の入院患者を中心に | 18 | 行為障害の精神療法の可能性 |
5 | 受診しない思春期青年期患者と親への対応 | 19 | 思春期青年期事例の発達特徴としての幼さ |
6 | 自己形成とその危機としての思春期青年期同一性論再考 | 20 | 思春期青年期の自己愛と社会性 |
7 | 思春期青年期の抑うつ | 21 | 思春期青年期臨床と乳幼児体験 |
8 | 摂食障害の治療―様々なアプローチを考える | 22 | 思春期青年期臨床における精神療法の治療機序 |
9 | ティーン・エイジャーのコンダクト・ディスオーダー(行為障害) | 23 | 思春期青年期の気分障害 |
10 | 思春期青年期精神医学の最前線 | 24 | 乳幼児虐待とその後の人格形成への影響 |
11 | 青年に見られる解離―自己存在をめぐる情緒発達 | 25 | 怒りとつきあう |
12 | “普通”の中学生とは―いかに心のケアをするか | 26 | 父性 |
13 | 臨床における父親像 | 27 | 現代の若者像と心理治療 |
14 | 青年のひきこもり―ひきこもりの現状と今後 |
大会ワークショップテーマ
1 | 15 | 親と家族への支援アプローチ | |
2 | 16 | 思春期青年期患者のアセスメント | |
3 | 17 | 軽度発達障害の精神療法の可能性をめぐって | |
4 | 18 | 学校臨床における精神科医の使い勝手 | |
5 | 19 | 現実の家族とイメージの家族 | |
6 | 20 | 思春期青年期の不適応に対する生活支援との連携を探る | |
7 | 初期分裂病の周辺 | 21 | 思春期青年期臨床と発達障害をめぐって |
8 | 思春期青年期と家族 | 22 | 様々な臨床現場から見た思春期青年期 |
9 | 思春期青年期の現代的課題 | 23 | 思春期青年期患者の精神科と他科との連携 |
10 | 青年期境界例 | 24 | 発達の礎としての育児 |
11 | 児童生徒の攻撃性とその対応 | 25 | 愛するということ |
12 | 強迫現象をめぐって | 26 | 触法少年 |
13 | 思春期青年期患者の入院治療のダイナミクス | 27 | さまざまな自立のかたち |
14 | いじめと仲間体験 |